人物・経歴・評価
ブラッド・エルドレッド(Bradley Ross “Brad” Eldred)
アメリカ出身 1980年7月12日 右投右打 196cm 122kg
経歴:パイレーツ-ロッキーズ-タイガース-広島
内外野手 背番号55
2012年6月21日ホームランバッターとして、広島が獲得を発表。この年は65試合の出場で11本塁打をマークした。
2013年は開幕直後に死球で骨折し、登録抹消。6月に復帰するも極度の不振で抹消とあわただしい年だったが、9月に当たりが戻り、9連戦を同じく助っ人のキラと打線を牽引し7勝2敗と勝ち越しに貢献した。
2013年限りで退団が濃厚だったが、当時の野村監督が強く要望して残留が決まった。
そのかいがあってか2014年は開幕から打ちまくった。3月と4月で27試合、8本塁打、23打点、打率.373の成績を残し、3・4月の月間MVPに選出された。オールスターにもファン投票で選出され出場した。前半戦は、29本塁打、80打点、打率.290で折り返したが、前半戦の終わりごろから、不審に陥り、1試合6三振、28試合連続三振、と球団記録を作ってしまい、最終的には169三振を記録した。
本塁打も後半戦バレンティンが猛追し、追い抜かれる可能性もあったが、何とか逃げ切り37本塁打で本塁打王を獲得した。球団外国人の本塁打王は、1987年のリチャード・ランス以来27年ぶり2人目の快挙だった。
2015年3月に右膝半月板の手術を受けた影響で開幕から出遅れ、79試合の出場にとどまったが、9月以降8本塁打、20打点と貧打打線を牽引する働きで、残留が決まった。
広島に5季連続で在籍する外国人選手は、6季連続で在籍したジム・ライトル以来2人目となる。
2016年は開幕を5番レフトで迎え、3・4月は打率.358、9本塁打、18打点、OPS1.103と絶好調だった。足が痛い中、奮闘していたが、6月15日の試合中に負傷し、登録抹消となった。8月14日に打撃不振のルナと入れ替わる形で再登録された。9月29日は来日通算100号を達成し、規定打席未到達ながら、この年助っ人外国人で唯一OPS.900をマーク。リーグ優勝に大きく貢献した。
日本シリーズでは、外国人打者では、ランディ・バース以来の3試合連続本塁打を放ち、敢闘賞を獲得した。
オフに新たに2年契約をし、契約満了すれば、外国人としてジム・ライトルの球団在籍年数の記録を更新することとなる。
2017年は、本塁打王を獲得した2014年に次ぐ116試合に出場し、コンスタントに活躍し、打率.265、本塁打27、打点78の成績だった。一時は本塁打争いもトップに立つなどしたが、9月に調子が一気に下降し(打率.071と絶不調に陥った)、クライマックスシリーズでは故障で途中離脱と最後になって残念なシーズンになってしまった。しかし、OPSは2016年に続いて.900とキャリアハイを記録し、自身の役割をきっちり果たしたと言ってよい。
2018年は開幕スタメンを勝ち取り6番ファーストで迎えた。4、5月は打率は低迷したが、14安打で5本塁打とまずまずだったが、徐々にファーストをバティスタに譲り6月9日に2軍降格になり、それ以来1軍復帰は叶わなかった。1軍では38試合に出場に留まった。
成績は38試合で80打数17安打5本塁打14打点、打率.213で来日以来最低の数字だった。
11月14日広島はエルドレッドと来季の契約を更新しないと発表した。カープで7シーズンに渡って活躍し、これは球団外国人として最長である。本人は首の治療の為帰国しているが、来季も日本でのプレーを望んでいる。
性格はとても真面目で、打撃不振に陥り2軍に降格になったときも、腐らず練習に取り組む姿勢は監督、コーチから評価されている。本職は一塁手だが、チーム事情でレフトの守備につく必要があったときでも、レフトの後に一塁の守備練習もこなさないといけないが、主砲でありながら毎日の守備練習も真面目に行う性格が野村監督の非常に高い評価につながっている。
年度別成績・通算成績
年度 |
所属 |
試合 |
打席 |
打数 |
得点 |
安打 |
二塁打 |
三塁打 |
本塁打 |
塁打 |
打点 |
盗塁 |
盗塁刺 |
犠打 |
犠飛 |
四球 |
死球 |
三振 |
併殺打 |
打率 |
OPS |
2012 |
広島 |
65 |
251 |
225 |
22 |
59 |
10 |
0 |
11 |
102 |
35 |
0 |
0 |
0 |
3 |
20 |
3 |
67 |
3 |
.262 |
.780 |
2013 |
広島 |
66 |
260 |
235 |
24 |
58 |
11 |
0 |
13 |
108 |
32 |
3 |
0 |
0 |
1 |
20 |
4 |
73 |
6 |
.247 |
.775 |
2014 |
広島 |
118 |
505 |
454 |
71 |
118 |
18 |
0 |
37 |
247 |
104 |
2 |
0 |
0 |
3 |
44 |
7 |
169 |
8 |
.260 |
.873 |
2015 |
広島 |
79 |
300 |
264 |
32 |
60 |
6 |
0 |
19 |
123 |
54 |
1 |
2 |
0 |
4 |
31 |
1 |
91 |
3 |
.227 |
.781 |
2016 |
広島 |
95 |
354 |
316 |
42 |
93 |
14 |
0 |
21 |
170 |
53 |
1 |
0 |
0 |
3 |
31 |
4 |
86 |
8 |
.294 |
.900 |
2017 |
広島 |
116 |
405 |
344 |
40 |
91 |
11 |
0 |
27 |
183 |
78 |
0 |
0 |
0 |
3 |
50 |
8 |
111 |
8 |
.265 |
.900 |
2018 |
広島 |
38 |
94 |
80 |
8 |
17 |
9 |
0 |
5 |
41 |
14 |
0 |
0 |
0 |
0 |
11 |
3 |
19 |
3 |
.213 |
.843 |
通算 |
7年 |
577 |
2169 |
1918 |
239 |
496 |
79 |
0 |
133 |
974 |
370 |
7 |
2 |
0 |
17 |
210 |
30 |
616 |
39 |
.259 |
.844 |
タイトル・表彰・記録
・本塁打王:1回 (2014年)
・月間MVP:1回 (野手部門:2014年3・4月)
・スカパー! ドラマティック・サヨナラ賞月間大賞:1回 (2014年3・4月)
・「ジョージア魂」賞:1回 (2014年度第6回)
・オールスターゲームMVP:1回 (2014年第1戦)
・日本シリーズ敢闘賞:1回(2016年)